松岡塗装店は、兵庫県香美町にある塗装店。“塗装店”と聞くと一見遠い存在のように感じますが、地域の人たちが“塗装”を身近に感じる機会をつくりたいと、DIYや塗装ワークショップなども精力的に展開されています。今回のインターンシップでは、“まちの塗装店”として地域の人により親しまれ、塗装に興味を持ってもらうための活動を模索するためのヒアリング調査・商品企画の提案が行われました。
クライアント:松岡塗装店
実施期間:2か月間
■課題:“塗装”を身近に感じていただくための企画やアイデア
松岡塗装店は、兵庫県香美町にある塗装店。日本海の潮風や厳しい但馬の冬を乗り越えるための「建物の塗装メンテナンス」を行ってきました。以前は『待っていても仕事が来る』状態でしたが、景気に伴い工務店経由の仕事も減少。2代目社長の松岡大悟さんは、工務店から仕事を請けるだけでなく、塗装のワークショップを通じて直接お客さんとやり取りしながら塗装店を知ってもらう...など、『直接お客さんと関係を作り、お客さんから仕事を頂く方向』へと転換しました。
今回のインターンシップでは、この動きを更に加速させるために『お客さんのニーズを把握し、関係を築く方法』を具体化するヒアリング/アンケート調査と企画立案が行われました。また、学生さんはものを売ったり、お客さんのニーズをくみ取るという力は将来にも役立つと考え、このインターンシップに参加されました。
■実施内容:生の声を聞き、商品・企画アイデアを考える
今回のインターンへ参加したのは鳥取大学2年生の学生。DIYやお客さんのニーズをもとに商品や企画アイデアを考えることに興味を持ち、参加を決めました。
インターン期間の2ヶ月間は主に、学生が地域の方へヒアリング調査を行い、その結果を元に商品やイベント等の企画提案を行う流れで進行しました。
・ヒアリング調査
地域の方の自宅へ伺うことはもちろん、Webアンケートを作成してSNSで拡散するという手法も用い、広く“塗装”に関する消費者のニーズを調査しました。
・商品開発の企画
調査結果の内容をもとに、松岡塗装店の持つ強みや魅力を活かして、お客さんが求めることを提供しうる商品やイベント企画などの提案を作成しました。
■結果:“学生インターン”の存在が、地域や企業の関心を惹く糸口に
インターンシップを通して、3つの企画提案が生まれました。1つ目は原点回帰となるワークショップの定期開催、2つ目はDIY相談、3つ目はオリジナルグッズの販売。また塗装店を身近に感じてもらいたいという観点からは、学生インターンという立場が関心を惹き、地域住民や地元経営者に話を聞いていただけたり、“塗装”に関心を持つ糸口にもなったようでした。受入担当者の代表・松岡さんからは『自分たちの存在意義や今後の方向性を探る“原点回帰”の時間でした。改めて、活動を再構築したい』との感想をいただき、幕を閉じました。